近年、アジア圏の美容系インフルエンサーの中で大きな盛り上がりを見せた「中国メイク」。赤いアイシャドウやリップのメイクが華やかさを演出し、各SNSでメイク動画が注目を浴びるようになりました。また、海外の細工にこだわったパッケージの化粧品や、奇抜なアイディアの化粧品も、SNSでヒットする傾向があります。このように、美容や化粧品、メイク方法は海外からも積極的に取り入れられ、世界的な市場となっています。
一方で日本の化粧品や美容アイテムも負けてはおらず、「高品質」「安心・安全」という点で、海外からも人気があります。インバウンド需要も高まっている今、海外顧客が日本に来て、百貨店やドラッグストアで商品を大量に購入している様子も見受けられます。
そこで今回は、日本の美容・化粧品が海外でも人気となる理由、そして海外へ輸出する際に気を付けることをご紹介します。
目次
1.化粧品の世界的市場規模
世界の化粧品市場規模は約 4,263 億 US ドル(2019 年、約 46.5 兆円)ある中で、日本の化粧品市場は約 350 億 US ドル(同年、約 3.8 兆円)であり、米国(同年、約 777 億 US ドル(約 8.5 兆円))、中国(2019 年、約 572 億 US ドル(約 6.2 兆円))に次いで世界第 3 位となっています。それほど、日本の化粧品市場規模は大きく、勢いがある業界です。*1
世界主要国・地域における化粧品市場を見ると、日本含めアジア圏は、欧米と比べスキンケア製品の市場規模が大きいのです。*2
これは冒頭にご紹介した通り、日本の化粧品は高品質、安心・安全という点で海外からも強い信頼を得ているため、日本の化粧品とも親和性が高いという点で、スキンケアでアジア圏へ海外進出を行うのはねらい目だと考えられます。
*1出典:2020年度 化粧品産業動向調査報告書
*2出典:化粧品産業ビジョン
2.日本の化粧品がなぜ海外顧客に人気?
中国では、日本のスキンケアブランドを、高級ブランドとして主に富裕層が購入していることがあります。また、東南アジアまで広げると、強い日光に対抗するための日焼け止めや、肌をトーンアップしてくれる商品、美白化粧品などに人気が集まる傾向があります。
海外にもスキンケアや日焼け止め、その他メイク用品はいずれも存在しますが、日本と異なる点がいくつかあります。