「アニメやマンガといった日本のポップカルチャーを、もっと多くの海外ファンに届けたい。」
この想いを胸に、AIR TWOKYOは越境ECへの挑戦を続けてきました。Tシャツプリント工場として培った技術を活かし、アーティストのグッズやデザイン制作からスタートした同社。既存のアニメグッズに満足せず、「日常で着られるファッション性のあるグッズを届けたい」という考えでブランドを立ち上げました。
特に、進撃の巨人など人気アニメ作品とのコラボグッズで支持を拡大し、国内外にファンを増やしています。
しかし、海外市場を本格的に開拓する中で、広告運用や分析の手が足りないなど課題も多く抱えていました。
これらを解決するために、海外向けプロモーションを専門とする「ZenPromo」に支援を依頼。広告運用やインフルエンサー施策を中心に、海外市場に向けたプロモーション活動を本格的に強化しました。
今回は、海外展開を加速させ、人気商品の売上を大幅に伸ばした取り組みや成功の秘訣、今後の展望について、グループマネージャーの太田氏に伺いました。
ー事業内容について教えてください
AIR TWOKYO(エア トゥーキョー)は、もともとTシャツプリント工場としてアーティストグッズやアニメグッズの制作を行ってきた経験から生まれたブランドです。アニメグッズ市場では、キャラクターが大きくプリントされたデザインが多い中で、「日常で着られる、デザイン性の高い商品を届けたい」という想いで立ち上げました。
ブランドコンセプトは、double(W)の“KYO”を世界へ届けること。具体的には、①熱狂(NEKKYO)、②越境(EKKYO)という2つの“KYO”をキーワードに、日本のポップカルチャーを世界に広げていくことを目指しています。
“anitime aniwear”という“anytime anywhere”の造語を掲げ、既存のアニメグッズとは一線を画す独自のグラフィックデザインを軸に、アニメ、マンガ、音楽などのポップカルチャーコンテンツを再構築したファッションアイテムを展開しています。
特に「進撃の巨人」では、有名なシーンをイラストタッチにデザインした商品が人気で、3年前に発売したものも今なお売れ続けています。海外では初めは反応が薄くても、台湾を中心にプロモーションを重ねることでファンが増え、最近ではインフルエンサーによる紹介で再生回数が40万回、従来の5〜6倍になるなど、着実に海外での認知を広げています。
ー どのような課題や悩みがあり、どのような点が決め手となってZenPromoへの支援を依頼することを決めたのですか?
以前から海外展開を進める中で、自社サイトを多言語対応するなど体制を整えていましたが、広告運用は少人数で行っており、データ分析や効果測定まで手が回らず「やりっぱなし」の状態が続いていました。
新商品や短期企画だけでなく、ブランド全体を継続的にプロモーションする必要性を感じていたタイミングで、限られた人員体制では対応が難しくなり、「分析や運用を見てくれるパートナーが必要だ」と課題を抱えていました。
そうした中でZenPromoの存在を知り、国ごとの販売傾向を踏まえて広告配分を最適化、データをもとに戦略的な提案を行ってくれる点に魅力を感じ、サポートを受けることを決めました。担当者の対応も丁寧で、少人数のチームでも安心して任せられる体制が整っていたことも大きな決め手となりました。
ー ZenPromoとの印象に残っているやりとりはありますか?
特に印象に残っているのは、新商品かつ海外版権を持つ商品の発売タイミングで、広告用の文言調整や多数の画像の中から最適な並びを一緒に決めていったことです。細かい部分までしっかり相談でき、スムーズに進められたことで、大きな安心感がありました。
広告運用だけでなく、インフルエンサーを紹介してもらったことにも大変感謝しています。
ー 海外における売上が大幅に増加したようですが、成功につながった工夫や取り組みについて教えてください
プロダクトとアニメ作品の選定・精査が非常に重要だと感じています。海外展開は以前から行っており、自社サイトの多言語対応や2021年から輸出ライセンス契約を取得するなど、体制を整えてやり続けてきました。その中で少しずつファンが増え、タイミングが合えば海外メディアに記事を取り上げてもらえることもあります。やはり、プロダクト自体に強さがあり、人気作品の商品は“バズる”と一気に広がっていきます。
また、インフルエンサーの起用も大きなポイントでした。国内外のインフルエンサーに協力いただき、相性の良い方を選んで施策を進めることで、フォロワー数が増加し、宣伝効果を高めることができました。さらにポップアップイベントでも売上が伸び、プロモーション全体のフックとして機能しました。
ー ZenPromoと取り組む中で、どのような成果が得られましたか?
進撃の巨人「ミカサスカーフ」では、予約販売の段階でZenPromoに広告を依頼し、台湾で映画が公開されるタイミングと重ねて海外向けにプロモーションを行いました。その結果、広告費用対効果は800%を達成し、予約開始から10分で数量に達して完売しました。
この商品はもともと一度完売していたもので、追加販売でも制作期間を設けた予約形式にし、数量限定で受注。特に今回の販売では海外の注文が8割を占める結果となりました。これまでもテレビ放送中は国内6:海外4の割合で売れていましたが、ZenPromoと取り組んだ今回の追加販売では海外比率がさらに高くなり、改めてタイミングと広告施策の重要性を感じました。
ーZenPromoの満足度を教えてください。他の企業にもZenPromoを勧めたいと思いますか?
ZenPromoにはとても満足しています。広告運用や分析を丁寧にサポートしてくれて、少人数体制の私たちのようなブランドでも安心して任せられる存在です。吉村さんや照井さんも親身に対応してくれ、困ったときにすぐ相談できるので心強いです。
同じように少人数で越境ECやプロモーションに挑戦したい企業には、ぜひZenPromoを勧めたいと思います。
ー今後の展望について教えてください
台湾でのポップアップイベントが成功し、今後はアジア各国でのポップアップ展開をさらに強化していきたいと考えています。オンラインとオフラインを組み合わせ、ブランドの魅力を広げていく取り組みを進めたいです。
また、来月からは「呪術廻戦」のアジア圏ライセンス取得を進めており、アニメ続編の放送タイミングに合わせた広告展開も検討しています。香港や韓国など新たな地域にも進出し、ZenPromoにも協力してもらいながら、さらなる市場拡大を目指していきます。