目次
1. 海外顧客の信頼を勝ち取る
ECビジネスを運営されている方なら、世界各国にビジネスを広げたいと考えているのではないでしょうか。
国内市場でオンライン販売で顧客を獲得するノウハウを身につけたなら、すでにECの基礎はできているはずです。この基礎の大部分は、世界中のどの国でも通用するでしょう。しかし、海外の顧客に販売する場合、同じように機能するでしょうか?
では、シンプルなECビジネスを例に、日本で販売するために必要な要素を見てみましょう。
基本的には次のようになります。
- 販売商品
- 在庫保管のための倉庫
- ビジネス運営のためのオフィス
- 商品販売用のウェブサイトまたはオンラインマーケットプレイス
- オペレーションと顧客サポートスタッフ
国内販売でも海外販売でもそのまま使えるビジネスの要素はいくつかあります。具体的には、商品、倉庫設備、オフィス等が挙げられます。
国内販売で成功している企業の多くは、日本語のウェブサイトや日本語のスタッフを活用しています。これらの要素は、海外展開においても活用できるのでしょうか?
ウェブサイトの翻訳は、手動と自動のリアルタイム翻訳のどちらかで行うことができます。手動翻訳は常に更新が必要で、費用がかかり時間がかかります。自動翻訳は完全に正確ではありませんが、適切に設定すれば機能します。
最大の難関は、海外顧客向けのオペレーションと顧客サポートの両方を担当できるスタッフを確保することでしょう。大手企業であれば自社内で多言語スタッフやウェブサイトを用意できているかもしれませんが、中小企業の場合はそう簡単ではありません。
ここが多くの海外顧客が最終的な購入決断を下すポイントであり、彼らがよく尋ねる質問は次のとおりです:
- 質問や問題が発生した場合、お店は顧客の言語または英語で対応できるか?
- 商品は無事に、そして迅速に配送されるか?
- 損をすることがないか?
要するに、顧客の不安は次の1つの質問に集約できます。
「このお店を信頼できるか?」
2. ビジュアルは重要、コミュニケーションは不可欠
英語には「千の言葉より一枚の絵」ということわざがあります。
商品の画像は、テキストだけでは伝えきれない魅力や情報を、一目で伝えることができます。商品の画像だけで、顧客に何の商品が販売されているのかをテキストよりも効果的に表現することができるのです。
商品そのものの情報説明以外は、商品の配送やサポート、お店の情報、注文方法など、オンラインショップで何かを買うときに信頼を築くには欠かせない要素です。また、それらの情報の書き方やお客様への対応方法は非常に重要です。
確かに、画像だけで視覚的に魅力が伝われば、詳細な説明がなくても購入するお客様もいるかもしれません。しかし、購入手続きやサポート体制についての情報が無ければ、配送・返品・返金・追跡など、不安を残したまま購入に踏み切れなくなる可能性は高くなります。結局のところ、ECの根幹にあるのは「信頼」なのです。
3. カスタマーサポートの重要性
例えば、ユーザーの信頼を得るためにも重要な要素である「カスタマーサポート」を考えてみましょう。海外顧客からの質問は製品そのものに関するものなど、国内顧客と似た点も多々ありますが、大きな違いの一つは「配送・関税・輸入税」に関する問い合わせが多い点です。
国内配送の場合、トラブルは比較的少なく、トラブルが発生した場合も、たいてい迅速に解決でき、お客様への負担も軽く済みます。