2026/04/22
戦略
購入代行と海外転送の違いとは?海外ユーザーの購入経路を活かした売上アップ戦略 5分で読めます
購入代行と海外転送の違いとは?海外ユーザーの購入経路を活かした売上アップ戦略 5分で読めます

目次

    1. 「購入代行」と「海外転送」の違いは?
    2. 主要な購入代行・海外転送サービスは?
    3. 「購入代行」「海外転送」経由の売り上げを伸ばすには?
    4. まとめ|海外ユーザーの「買い方」を知ることが越境ECの第一歩

 

海外ユーザーが日本の製品を購入する経路は、各社ECサイトでの直接購入に加え、既存プラットフォームを使用する「購入代行」、顧客自身が海外転送サービスを用いて配送手続きを行う「海外転送」があります。

本記事では、「購入代行」と「海外転送」の仕組みから、それぞれの経路で売れるメリット、自社の商品の購入経路に合わせた越境EC戦略を解説します。

 

1. 購入代行」と「海外転送」の違いは?

顧客が注文した商品の購入から発送までをトータルでサポートするのが「購入代行」、海外の顧客自身が購入し、物流面(住所貸しと再発送)だけをサポートするのが「海外転送」です。購入までの流れや、これらのサービスを経由して売れるメリット・デメリットを解説します。




【購入代行サービス】

海外顧客からの注文に対し、代行運営企業が買い手となり、決済から国際配送、カスタマーサポートまでを一貫して代行するBtoBtoCモデルです。日本の事業者は国内注文と同様のオペレーションで、リスクなく世界中へ商品を販売できます。大規模プラットフォームの集客力を活かす「プラットフォーム型」に加え、自社ECサイトにタグ一つで海外専用カートを後付けできる「バナー型」も人気です。

ターゲット層
日本語での会員登録や決済にハードルを感じる層や、海外カードが拒否されやすい日本のフリマサイトを利用したい層が主な対象です。手数料を支払ってでも「確実に、かつ手間なく商品を手に入れたい」という利便性と安心感を重視するユーザーに適しています。

購入プロセス
①顧客が購入代行サービス上でA社の商品を購入
②代行会社がA社の国内ショップで商品を買い付け
③A社が代行会社の国内倉庫に発送
④代行会社が検品・梱包・国際発送

購入代行で売れるメリット

  • 決済リスクがゼロ
    代行会社が決済を行うため、海外カードによる不正利用やチャージバックのリスクを事業者が負うことはありません。注文が入った時点で売上が保証されます。

  • CS対応・国際配送の手間がない
    多言語での問い合わせ対応や、国際郵便の複雑な送り状作成、配送トラブルの対応はすべて代行会社が行います。事業者は、国内の代行会社倉庫へ商品を発送するだけで完結します。

  • プラットフォーム側の集客力の活用
    代行会社が運営する巨大な海外向けプラットフォームに商品情報が自動掲載されるため、自社で海外広告を出さなくても「勝手に見つけてもらえる」状態になります。

デメリット

  • 顧客データが蓄積しにくい
    注文主は「代行会社」となるため、実際に海外で誰が購入したかという詳細な顧客データを自社で蓄積することが難しくなります。

  • 直接のブランド訴求が限定的
    購入後のコミュニケーション(メルマガ配信等)が代行会社経由になるため、自社ブランドのファン化(CRM)が直接行いにくい側面があります。

 

【海外転送サービス】

海外発送に対応していない日本のECサイトの商品を、日本国内の専用倉庫で代わりに受け取り、海外の住所へ再発送するBtoCサービスです。海外からのアクセスを検知して専用バナーを自動表示する、事業者向けのサービスも存在します。(例:転送コム

ターゲット層
日本語を理解し、自力で日本のECサイトを使いこなせる中・上級のリピーターや、海外在住の日本人が主な対象です。ショップ独自のポイントやクーポンを直接利用してコストを最小限に抑えたいという、自由度の高い買い物を好むユーザーに向いています。


購入プロセス
①顧客が転送サービスに登録し、専用の「日本の住所(会員番号付き)」を取得。
②顧客が日本のECサイトで上記住所を配送先にして購入
③転送会社が倉庫受取・顧客に倉庫到着連絡
④顧客が送料・手数料などの料金を決済
⑤転送会社が検品・梱包・国際発送


海外転送で売れるメリット

  • 直接の顧客データ保持
    購入代行とは異なり、購入者は「海外に住む個人ユーザー」のため、顧客名やメールアドレス等の情報を直接保持できます。

  • 独自のマーケティング施策
    自社サイトのポイント付与や、独自のクーポン発行など、自由度の高いリピート施策を購入につなげられます。

  • 配送の負担が少ない
    事業者は指定された国内の転送倉庫へ送るだけで海外リピーターを維持することができます。

デメリット

  • 決済・不正利用リスクの負担
    ユーザーが自社サイトで直接カード決済を行うため、万が一不正決済が使われた場合、売上が取り消される可能性があります。

  • 多言語サポートの必要性
    海外の現地ユーザーや海外在住の日本人ユーザーから、商品の使い方の質問や、国内配送段階でのトラブルなど、直接的な問い合わせに対応する体制が必要です。

  • 海外ユーザーへの購入ハードル
    ユーザーは「自分で転送会社の住所を取得・登録する」という手間がかかるため、購入代行に比べて購入完了までの離脱率が高まる傾向にあります。




2. 主要な購入代行・海外転送サービスは?

越境ECにおいて代表的な「購入代行」と「海外転送」の主要サービスを比較します。それぞれの特徴を把握し、自社の商材やターゲット国に最適なパートナーを選定しましょう。



【主要な購入代行サービス(プラットフォーム型)】

①ZenMarket(ゼンマーケット)

  • 特徴
    175カ国への配送実績があり、19言語と150種類以上の決済方法をカバーしているのが強み。独自の梱包技術で配送コストを押さえてまとめ買いが可能。
  • コスト
    サービス手数料:商品1点(または1種類)につき300~800円。
    おすすめの通販サイト、ZenPlus:商品1点につき300円
    楽天市場やAmazon、その他一般的な通販サイト:商品1点につき500円
    メルカリの個人出品:商品1点につき800円まとめ梱包手数料、配送保険料は原則無料。
  • 出典:ZenMarket公式サイト(利用料金)/事業概要(ZenMarket)

②Buyee(バイイー)

  • 特徴
    120カ国以上・18言語に対応し、格安のBuyee空輸便や、台湾でのコンビニ受取など配送方法の豊富さが強み。
  • コスト
    サービス手数料:1オーダーにつき500円。
    別途、選択するプラン(検品・配送補償など)に応じて0円~500円の追加費用が発生。
  • 出典:Buyee公式サイト(利用料金)

③One Map by FROMJAPAN

  • 特徴
    2004年創業の老舗で、日本の商品だけでなくebayなどのアメリカのECサイトの商品も購入可能。ユーザーがサイトを離れずその場で購入できるため、カゴ落ち防止に強い。
  • コスト
    サービス手数料:商品1点につき一律500円。
    同一商品を複数個同時に決済する場合は、追加の手数料は不要。
  • 出典:FROM JAPAN公式サイト(利用料金)

 

主要な購入代行サービス(バナー型)】

①ZenLink(ゼンリンク)

  • 特徴
    世界19言語・150以上の決済方法に対応し、強力な自社プラットフォーム「ZenMarket」からの送客支援が強み。
  • コスト
    初期費用:無料
    月額料金:無料
    ダッシュボード利用料:無料
    サービス手数料:売上代金の10%
  • 出典:ZenLink公式サイト(利用料金)

②Buyee Connect(バイイーコネクト)

  • 特徴
    18言語対応で、独自の配送網により、他社より安い国際送料(最安235円〜)を実現している点が強み。
  • コスト
    初期費用:無料
    月額料金:無料
    ダッシュボード利用料:5,500円/月(税込)※任意
    サービス手数料:1オーダーにつき500円 ※海外ユーザー負担
  • 出典:Buyee Connet 公式サイト(利用料金)

③WorldShopping BIZ(ワールドショッピングビズ)

  • 特徴
    独自の不正決済検知システム「セキュア・ペイメント」により、不正決済リスク、売り上げ機会損失を回避できるのが強み。
  • コスト
    初期費用:33,000円(税込)
    月額料金:5,500円(税込)
    ダッシュボード利用料:無料
    サービス手数料:商品代金+国内送料の10% + 配送手数料500円 ※海外ユーザー負担
  • 出典:WorldShopping BIZ 公式サイト/不正決済防止機能「セキュア・ペイメント」

 


【主要な海外転送サービス】

①転送コム

  • 特徴
    購入代行サービス「Buyee」と同じtenso株式会社が運営しており、スムーズな連携・誘導が可能。提携ECサイトが非常に多く、発送手続きの自動化が進んでいるため、初心者でも迷わず利用できるUIが魅力。
  • コスト
    転送手数料50円~(
    見積もりツールにて算出可能)+システム利用料150円(荷物1件ごと)。同梱手数料は申込料200円+手数料300円〜(2個目以降の荷物1つにつき300円が加算)
  • 出典転送コム公式サイト(利用料金)

②転送JAPAN

  • 特徴
    120カ国以上、19言語に対応したグローバルなサポート体制が強み。国内の主要ECプラットフォームや日本郵便の国際郵便サービスとの連携が強く、コストパフォーマンスを重視するリピーター層に広く支持されている。
    コスト
    転送手数料30円~550円+システム利用料150円(荷物1件ごと)。同梱手数料は簡易同梱であれば申込料・手数料各150円。
  • 出典:転送JAPAN公式サイト(利用料金)

③楽天グローバルエクスプレス




3. 「購入代行」「海外転送」経由の売り上げを伸ばすには?

購入代行経由の売り上げを伸ばすには「モール内の自社ショップのローカライズ」、海外転送経由の売り上げを伸ばすには「海外ユーザーの配送コストを減らせる仕組み」が重要になります。いずれも海外ユーザーが自社の商品にたどり着き、購入するまでの導線をスムーズにすることが重要です。



【購入代行経由の売上を伸ばす方法】

  • 写真の充実
    商品スペックの詳細や傷(中古品の場合)を捉えた高画質な写真を多数掲載することは、言語の壁を超えてユーザーの信頼と購買意欲を醸成します。細部まで視覚的に伝えることで、自動翻訳で補いきれない情報を補完し、プラットフォーム内の競合ショップとの差別化につながります。

  • 説明文のキーワード最適化
    購入代行サービスのプラットフォームで用いられる自動翻訳は、主語や目的語が抜けた日本語や、二重否定などの複雑な表現を誤読します。箇条書きで商品スペックをまとめたり、「AはBです」というような端的な文章にすることで、翻訳後の正確性が増します。

【海外転送経由の売上を伸ばす方法】

  • まとめ売りの訴求
    転送サービスは「荷物1つ(1箱)」ごとに手数料が発生するケースが多いため、最初から「5点セット」などで売られている商品は、ユーザーにとって手数料・送料の負担が少なく魅力的に映ります。

  • 同梱配送の強化
    自社ショップ内で複数の注文を受けた際、可能な限り1つの箱にまとめて発送することで、ユーザーが国内配送時に払う送料を節約できます。また、転送会社での「おまとめ梱包(同梱)手数料」も安く済むため、リピート購入の動機付けとして強力です。



4. まとめ|海外ユーザーの「買い方」を知ることが越境ECの第一歩

「購入代行」や「海外転送」は、海外ユーザーが日本の商品を円滑に手に入れるために自発的に利用するサービスです。以下のポイントを軸に、それぞれの購入経路に最適化した売上向上へのアプローチを検討しましょう。

  • 購入代行経由は、画像の充実・文章の最適化で差別化
    自動翻訳で補いきれない商品の詳細や状態を写真で補完すること、箇条書きや端的な表現を徹底した文章で翻訳精度を上げることで、海外ユーザーのスムーズな購買を促せます。

  • 海外転送経由は、まとめ売りと同梱配送の推進でファン化
    海外転送では荷物の数ごとに手数料がかかるため、セット販売や同梱発送で梱包数を減らす工夫が、ユーザーの送料負担を軽減しリピート率向上に直結します。

当メディアは、世界各国の最新トレンドや越境ECノウハウをまとめた記事をお届けしています。越境ECで成果を出すには、現地の変化をいち早くキャッチすることが何より大切になります。貴社の海外展開をより確実なものにするために、ぜひ他の解説記事もあわせてチェックしてみてください。

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