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近年、健康志向の広がりや和食ブーム、SNSを通じた情報発信により、お茶はヘルシーな飲み物やスイーツのフレーバーとして注目を浴びています。
このブームを追い風に、日本茶・抹茶の海外輸出を拡大したい事業者に向けて、本記事では、日本茶・抹茶を越境ECで販売する方法をご紹介します。
1. 日本茶・抹茶の海外市場の現状とターゲット層は?
世界的なトレンドにより日本茶・抹茶需要は拡大しており、日本茶・抹茶の「健康効果」「和食への関心」「ストーリー性・高級感」「視覚的な美しさ」などから人気を博しています。
【売上状況】
- 2025年の緑茶輸出額は約720億円と、前年の約2倍となっています。
(参考|2025年の農林水産物・食品輸出額) - アメリカ・台湾・EUで売上が多く、アジア圏よりも欧米向けの輸出価格が高い傾向があります。
(参考|農林水産省資料 1-2-2 輸出価格) - 日本政府が2030年に向けて輸出額目標312億円を掲げているなどの背景もあり、日本茶市場は今後も拡大が予測されます。
(参考|農林水産省資料 1-2-1 輸出動向(海外需要) )
【ターゲット層】
- 健康・美容志向層
抗酸化作用(カテキン)やデトックス効果を重視し、「スーパーフード」として日常に取り入れる層です。オーガニック認証への関心が極めて高く、アンチエイジングやウェイトマネジメント(ダイエット)の一環として、シュガーレスな純粋な抹茶や緑茶を好みます。 - 日本文化・和食関心層
アニメ、マンガ、訪日観光をきっかけに日本に深い親近感を持ち、自宅でも「本物の体験」を再現したい層です。単なる飲料としてだけでなく、茶道具を用いた点前(てまえ)や、和菓子とのペアリングなど、文化的なプロセスそのものに価値を見出します。 - 高級・ギフト志向層
高品質な贈り物や、自分へのご褒美として「上質さ」を求める層です。産地限定(シングルオリジン)や一番茶など、ストーリー性のある希少な茶葉を好み、洗練されたパッケージデザインやブランドの歴史・背景を重視します。 - トレンド志向層(ミレニアル・Z世代)
SNSでの視覚的な「映え」や、新しい食体験に敏感な層です。抹茶ラテ、抹茶スムージー、さらにはカクテルや製菓材料としての活用など、伝統に縛られない自由で現代的なお茶の楽しみ方を追求しています。
2. 日本茶・抹茶の海外販売戦略は?(BtoC / BtoB)
日本茶を海外で販売する際、BtoCでは「高付加価値な個別販売」、BtoBでは「安定的な原料供給」という異なる戦略が求められます。どちらの販売モデルを選ぶかで、初期投資の規模や求められる要件は大きく異なります。
- BtoC(消費者向け)
越境ECサイトや海外向けマーケットプレイスを通じた直接販売モデル。
初期投資が小さく、SNSを活用したプロモーションが直接売上に繋がりやすい強みがある。
【おすすめの配送手段】
航空便: スピード重視。少量輸出やプレミアム商品向き。
国際宅配便(クーリエ): 立ち上げ段階やサンプル送付に便利。 - BtoB(業務用)
現地のティーハウス、レストラン、食品メーカーへ原料として卸すモデル。
取引が安定的かつ大口なのが強みで、欧米での抹茶スイーツ原料としての需要拡大が追い風になっている。
【おすすめの配送手段】
海上便: コスト重視。リードタイムは長いが大口注文向き。
3. 輸出前に確認すべき規制・通関のポイントとは?
商品の廃棄リスクを防ぐため、各国の残留農薬基準や認証制度を事前に把握しましょう。
お茶は食品であるため、法的・制度的なハードルが極めて高い商材です。準備不足のまま輸出して差し止められるリスクを避けるため、必要に応じて専門家に相談するなど、スムーズな通関フローを構築しましょう。
- 残留農薬基準の確認
輸出先国が定める独自の安全基準。日本国内の基準を満たしていても、現地基準では不合格となり通関できない場合があります。 - 放射性物質検査の実施
福島第一原発事故以降、欧米やアジアの一部地域で検査証明を求められることがあります。 - 有機認証(オーガニック)の取得
日本の「有機JAS」だけでは不十分なケースが多く、輸出先で認められた認証機関による証明(USDA、EU有機等)が必要です。 - 必要書類の完備
インボイス、パッキングリスト、原産地証明書、植物検疫証明書などが必要です。書類不備は輸送遅延や廃棄に直結するので事前に用意しましょう。
4. 商品設計・パッケージのローカライズ方法は?
茶種ごとの売り上げ状況を分析し、現地の飲用シーンに合わせた茶種の選定と、各国の法規に基づいたラベル表示を行いましょう。国内仕様そのままよりも、商品ラインナップやパッケージを現地の嗜好や利用シーンに合わせて調整することで、販売の幅を広げることができます。
【売上状況】
- 抹茶
アメリカやヨーロッパでは、ラテやスイーツ用として粉末抹茶の需要が急拡大。美容や健康イメージが強く、女性層を中心に人気があります。
- 煎茶
日本独自の旨みや香りが評価され、アジア市場で特に需要が高いです。ティーバッグタイプは初心者にも受け入れられやすい傾向があります。
- ほうじ茶・玄米茶
香ばしさや飲みやすさから、カフェメニューやレストランでの採用例が増加。カフェインが少ないことから、コーヒー代替のポジションとして注目されています。
【ラベル表示・デザインのローカライズ】
- 表示義務の徹底
原材料、栄養成分(カロリー・成分量)、賞味期限、保存方法、原産国、輸入者情報の多言語記載を徹底しましょう。特に製造ラインを共有している製品がある場合、現地基準のアレルゲン表記を誤るとリコール対象になるため注意が必要です。 - 日本風&安心感のあるデザイン
和を感じられる上質なデザインで現地の消費者が一目で用途(ラテ用、飲用等)を判別できるフォントや色を採用しましょう。現地のオーガニック認証ロゴなど、視覚的に安心感を裏付ける工夫がブランドの付加価値を高めます。
5. 販売チャネルの選び方と集客方法は?
ブランドストーリー重視なら「自社ECサイト」、集客力なら「越境ECモール」がおすすめです。自社の商品の強みを把握し、ターゲット層のライフスタイルに合わせたアプローチが成功の鍵となります。
【販売チャネルの選び方】
- 自社ECサイト
自社サイトは、独自のブランドストーリーを打ち出しやすく、ファン化促進に効果的です。自社ECサイトに越境機能を追加する「越境ECバナーサービス」を検討するのもおすすめです。また、Shopifyなどの構築リソースや自社のリソースが必要になるため、まずは越境ECモールで販路を広げる戦略も有効です。
▼越境ECバナーサービスについて詳しくはこちら
【越境ECバナーサービス】リスクを抑えて海外販売に挑戦! - 越境ECモール
モール型(Amazon・eBayなど)は既存の集客力を活用し、認知拡大の窓口として最適です。競合他社に埋もれないよう、画像や商品説明文のローカライズ化を徹底しましょう。
【マーケティング・集客施策】
- ブランドストーリーによる差別化
伝統製法や栽培方法、和食文化との繋がりを言語化し、「日本産のお茶の魅力」をストーリー化して発信することで、高いリピート率を生み出します。粉末やティーバッグタイプなら手軽さを、本格的な茶葉なら上質感を伝えるなど、商品によって伝える内容を変えるとより効果的です。 - SNS・インフルエンサーの活用
InstagramやTikTokで、視覚的な美しさや和の雰囲気が伝わる動画を発信。特に現地のインフルエンサーからの発信は、認知拡大やブランドイメージ向上に効果的です。 - SEO・コンテンツ戦略
お茶の効能やスイーツレシピ、保存方法などの実用情報を発信し、専門性と信頼性を構築。内部リンクを工夫し、購入への導線を整えます。
6. まとめ|日本茶・抹茶の海外販売成功を成功させる3つのポイント
日本茶の海外販売を成功させるには、品質の保証と文化的ストーリーをパッケージ化し、現地のニーズと規制に適合させることが重要です。以下のポイントを軸に、海外販売戦略を検討しましょう。
- 徹底した規制確認と現地パートナー連携
輸出先の残留農薬基準や有機認証を事前に精査し、専門家と連携して通関時の廃棄リスクを排除すること。 - ストーリーを通じた「体験」の提供
単なる「モノ」の輸出ではなく、産地の背景や伝統を伝えるブランディングを行い、現地消費者のライフスタイルに合わせた提案を行うこと。 - 市場ニーズに合わせたローカライズ
現地の飲用シーン(ラテ用粉末、ティーバッグ等)に合わせた商品選定と、法規に準拠した多言語ラベルを作成しましょう。日本的なデザインのパッケージも選ばれるポイントになります。
当メディアは、世界各国の最新トレンドや越境ECノウハウをまとめた記事をお届けしています。貴社の海外展開をより確実なものにするために、ぜひ他の解説記事もあわせてチェックしてみてください。
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