目次
【4月21日更新】
中東情勢の今後の激化により、世界の物流インフラは迂回ルートの利用を強いられるなど多大な制限を受けています。 特に、世界最大級の航空ハブである中東主要空港の運用制限や断続的な空域封鎖が越境ECに大きな影響を与えています。
本記事ではリアルタイムの動向を踏まえ、事業者の皆様が押さえるべきポイントを解説します。
1. 米イラン情勢と越境ECへの影響【毎日更新】
トランプ大統領とイランのペゼシュキアン大統領による「停戦2週間延長」の合意を受け、極限まで高まっていた軍事的緊張が緩和に向かっています。この情勢を受け、4月20日発表の燃油サーチャージは、開戦後初めて「引き下げ」に転じました。物流コストのピークアウトが期待される一方、海上封鎖の継続や通関リスクなど、依然として警戒すべき項目も残されています。
- 燃油サーチャージが初の下落:コスト圧迫に歯止め
開戦以来、高騰の一途をたどっていた燃油サーチャージが、4月20日の最新発表で初めて下落に転じました。停戦延長の合意により、原油供給の途絶リスクが一時的に後退し、エネルギー市場が沈静化したことが要因と思われます。 - 停戦期限を2週間延長:合意への「最終調整」フェーズへ
米国とイランは、来週に迫っていた停戦期限をさらに2週間延長することで合意しました。最大の懸案事項である「濃縮ウランの国外搬出」についても、パキスタンを仲介役とした協議が進んでいますが、合意文書署名に至るまでは予断を許さない状況が続きます。
事業者への影響
- 燃油サーチャージ変動を考慮した、堅実なコスト策定
今回の改定でサーチャージの下落が見られたものの、エネルギー市場の完全な安定には至っていません。再高騰のリスクを常に念頭に置き、余裕を持ったコストシミュレーションを行うことが重要です。 - 国際緊張と通関リスク
トランプ大統領はイラン支援を牽制する形での中国・キューバへの圧力も継続しており、アジア〜米州間の航路全体にアジア〜米州間の航路全体に緊張が波及しています。 - 代替ルート確立
ホルムズ海峡逆封鎖による配送ルートの長期的な不透明化を想定し、在庫の国内確保や代替ルート(欧州・北米向け等)の再構築をしておくと安心です。
2. 中東情勢による国際物流への影響と課題は?
中東情勢の影響で、ドバイ・ドーハ・アブダビといった主要な中継地点において、空域制限によるルート変更などの対応が取られています。これらは欧州とアジアを結ぶ空路の中継地点であり、エミレーツ航空やカタル航空といった主要航空会社の拠点でもあります。 現在も日本を含む東アジアから欧州への配送ルートが遮断され、国際配送のスケジュールや到着能力に重大な影響が出ています。
海路ではホルムズ海峡が考える封鎖状態となっており、米国やイスラエルによる攻撃を目指し、安全確保が最大限困難となっております。この影響により、国際配送では以下4つの問題が発生しています。
- 迂回ルートによる配送遅延
危険な空域・海域を避けるため迂回ルートに移行しております、荷物が届くまでの日数が大幅に伸びています。 - 料金の割り増し(燃油サーチャージの上昇)
迂回による移動距離と燃料消費の増加を受け、価格に加算される「燃油サーチャージ」が急上昇しています。 - 輸送枠の不足
危険空域を気にする航空ルートの制限や、迂回による1便あたりの輸送時間の長期化により、物流全体の回転率が落ちています。 - 現地のセキュリティ強化
中東全域および周辺諸国では、安全確保のために輸入貨物の検査体制が最大限に強化されています。
3.主要な国際物流会社の配送状況・燃油サーチャージは?(DHL /FedEx /UPS/日本郵便)
【4月21日更新】
中東情勢の緊迫化を受け、主要な国際物流会社のDHL、FedEx、UPS、日本郵便の最新の配送状況や燃油サーチャージについて以下にまとめました。
停戦延長による影響か、3月から高騰し続けていた燃油サーチャージは4月20日の最新発表で初めて下落に転じました。
- 現状
当該地域を受け入れる航空便の発着に影響が出ています。燃料市場の継続的な変動と、価格の正確性を維持するため、4月13日から毎週燃料サーチャージの更新を実施しています。 - 影響
2026年3月上旬より、アラブ首長国連邦(UAE)、イスラエル、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーン、ヨルダンを考えるすべての重量に対して「高リスク地域追加金(Elevated Risk surcharge)」を導入しています。 また、対象国において配送遅延が発生する可能性がございます。 - 燃料サーチャージ
2026年3月 30.50%
2026年4月1日~4月12日 39.00%(前月比8.50%増)
2026年4月13日~4月19日 46.00%(前週比7.00%増)
2026年4月20日~4月26日 47.75%(前週比1.75%増)
2026年4月27日~5月3日 48.00%(前週比0.25%増) - 出典: DHL 重要な情報/燃油サーチャージ
②フェデックス
- 現状
フェデックスの国際優先配送(IP)は、イスラエル発の米国を含むすべての目的に関して、非制限貨物の輸出サービスを通常通り提供しています。
最新の配送状況はfedex.comまたはtnt.comから確認可能です。 - 影響
アジア太平洋地域と中東間、およびアジア太平洋地域とアフリカ間の旅行は、通常よりも配送時間が長くなります。 - 燃料サーチャージ
2026年3月16日~3月22日 38.50%
2026年3月23日~3月29日 41.75%(前週比3.25%増)
2026年3月30日~4月5日 46.25%(前週比4.50%増)
2026年4月8日~4月12日 46.00%(前週比0.25%減)
2026年4月13日~4月19日 46.75%(前週比0.75%増)
2026年4月20日~4月26日 45.50%(前週比1.25%減) - 出典: FedEx Service News /燃油サーチャージ
③UPS
- 現状
中東情勢の緊迫化を受け、事前に定められた緊急対応計画に基づいて運営中です。
最新の輸送状況はUPSの貨物追跡で確認可能です。 - 影響
継続の状況の影響を受ける貨物については、遅延時遅延保証(UPSマネーバック・ギャランティ)の適用対象外となります。 - 燃料サーチャージ
2026年3月16日 38.50%
2026年3月23日 41.75%(前週比3.25%増)
2026年3月30日 46.25%(前週比4.50%増)
2026年4月8日 46.00%(前週比0.25%減)
2026年4月13日 48.50%(前週比2.50%増)
2026年4月20日 47.50%(前週比1.00%減) - 出典: UPS Service Alerts /燃油サーチャージ
④日本郵便
- 現状
中東地域指名・中東地域から差し出される郵便物と貨物に配送遅延が発生している。国・地域別差出予告・配達遅延等の最新情報は日本郵便公式サイトから確認可能。 - 影響
国際郵便交換局での海外発送準備が完了する前であれば郵便物の引き戻しは可能ですが、手数料(680円)がかかる場合があります。 - 配送料金
通常の手紙・はがき:サーチャージなし
EMS・国際小包:サーチャージは最新の基本料金に統合済み。(料金表)
UGX(ゆうグローバルエクスプレス):燃油サーチャージ不要(料金表) - 出典:日本郵便
4. ZenGroupが配送を受付停止・制限している国は?
中東地域における配送ルート制限に対し、ZenGroupでは独自の代替ルートを確保し、継続的にお荷物をお届けできる体制を整えております。
以下の国々につきましては、一部の配送ルートに制限が生じておりますが、代替ルートを活用し、現在も問題なく発送を承っております。
- 中東・アジア地域
アフガニスタン、アラブ首長国連邦、イラン、イスラエル、イラク、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ネパール、バーレーン、バングラデシュ、パキスタン、ヨルダン、レバノン
- アフリカ地域
アンゴラ、イエメン、ウガンダ、エジプト、エスワティニ(スワジランド)、エチオピア、エリトリア、ザンビア、ジブチ、ジンバブエ、セーシェル、タンザニア、ナイジェリア、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ、マダガスカル、マラウイ、モーリシャス、モザンビーク、レソト
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