2026/05/13
越境EC
越境ECのサステナブル戦略|消費者の意識変化に応える販売戦略と次世代航空燃料「SAF」事例を解説 3分で読めます
越境ECのサステナブル戦略|消費者の意識変化に応える販売戦略と次世代航空燃料「SAF」事例を解説 3分で読めます

目次

    1. グローバル市場で加速する「サステナブルな消費行動」とは?
    2. SAF(持続可能な航空燃料)とは?ZenGroupのCO₂削減実績を公開
    3. EC事業者が推進すべきサステナビリティ施策は?
    4. まとめ|越境ECに必要な「製品・配送のサステナビリティ」

 

現在、グローバル市場では、消費者の意識だけでなく国際的な政策においてもサステナビリティが注目されています。

本記事では、DHLの「GoGreen Plus」の運用を通じた最新のCO₂排出削減データとともに、EC事業者が取り組むべきサステナビリティ施策について解説いたします。

 

1. グローバル市場で加速する「サステナブルな消費行動」とは?

近年のグローバル市場では消費者の価値観が大きく変化しており、事業者には配送や梱包におけるサステナビリティへの配慮が求められる時代となっています。主要な調査機関による2025-26年の最新レポートは、この傾向を顕著に示しています。



【サステナビリティを重視する価値観の強まり】

  1. 消費者の46%がサステナブルな製品を選択
    世界の消費者の46%が環境負荷低減のために持続可能な製品を購入。さらに、消費者の80%がそれらに対して「平均9.7%」の追加費用(価格プレミアム)を支払う意思があることを示しています。(参照:PwC|2024 Voice of the Consumer Survey

  2. 約3割が環境負荷の少ない商品に追加コストを払う意志あり
    環境負荷の少ないジーンズ、洗濯用洗剤に、消費者はそれぞれどれだけの上乗せ料金(プレミアム)を支払う意思があるかを調べた結果、いずれの商品においても、約3割の消費者が10%以上の追加料金を支払う意思を示しています。(参照:ボストン コンサルティング グループ

  3. Z世代・ミレニアル世代は特に環境意識が高い
    Z世代(64%)とミレニアル世代(63%)の約3分の2は、環境に配慮した製品やサービスを購入するための追加費用を払う意志があり、ファストファッションを避ける、飛行機旅行を減らす、ベジタリアンやビーガン食を摂る、電気自動車を購入するなど、個人的な行動を起こしている、もしくは起こす予定があると回答しています。(参照:
    Deloitte|2024 Gen Z and Millennial Survey

 


2. SAF(持続可能な航空燃料)とは?ZenGroupのCO₂削減実績を公開

SAFとは、廃食油や植物、木くず、あるいはゴミなどを原料として作られる航空燃料です。輸送や製造工程を含めても、従来の燃料に比べてCO2排出量を約80%削減できるとされています。中東情勢などによる燃料価格高騰が続く中、SAFは地域に依存しない原料調達が可能なため、 外部要因に左右されにくいのも特徴です。

EUの「RefuelEU Aviation」規制では、2025年から段階的にSAFの使用を義務付けており、2026年現在、すでに2%の義務化が開始されています。(参照:
欧州委員会 |ReFuelEU aviation



弊社ZenGroupも、バイオマス由来の持続可能な航空燃料(SAF)を活用した配送サービス「GoGreen Plus」により、航空輸送において、CO₂排出量を26.78トン(約6.5%)削減いたしました。


【2025年度 サステナブル輸送実績データ(ZenGroup)】
対象期間:2025年1月1日〜12月31日
※本データはDHL発行の証明書に基づくものです。
※SAFの導入にかかる追加コストは、サービス料金には転嫁せず、すべて当社が負担しております。

評価項目 数値

 2025年度 CO₂削減量

 26.78 t CO2e
 CO₂排出削減率(航空輸送)  -6.52%
 SAF(持続可能航空燃料)利用比率  7.76%



3. EC事業者が推進すべきサステナビリティ施策は?

環境に配慮した商品開発には時間や費用がかかるため、まずはサステナブル配送の導入と、実績データによる「価値の可視化」に取り組むのがおすすめです。弊社のSAF導入の実績データや世界の潮流を踏まえ、今後EC事業者が具体的にどのようなステップを踏むべきか整理しました。



【購入代行経由の売上を伸ばす方法】

  1. 「サステナブルな選択肢」の提示
    カート画面で「GoGreen Plus」のような低炭素配送オプションや、脱プラスチックの梱包を明示的に選択可能にし、顧客が自らサステナビリティに参加できる体験を提供します。単に環境に優しい配送手段を採用するだけでなく、その選択が「どれだけの貢献に繋がっているか」を顧客に伝えることが重要です。

  2. サステナビリティ施策データの可視化
     配送完了メールやマイページにおいて、具体的なSAF利用比率や、その配送によって削減されたCO₂推定量など、具体的な実績を提示する姿勢は、ブランドの誠実さを証明し、サステナブルな選択を重視する消費者の継続的な支持(リピート利用)を後押しします。

  3. 環境負荷の低い梱包・商品改善
    商品の一部をエコな素材に変更する、過剰梱包の是正、プラスチックフリーな梱包資材の導入などは、手軽に取り入れやすくサステナブル意識の高い消費者から支持されやすくなります。




4. まとめ|越境ECに必要な「製品・配送のサステナビリティ」

これからのグローバル市場において、サステナビリティは単なる「社会貢献」ではなく、選ばれるための「競争優位性」へと変化しています。今回の実績データや世界の潮流を踏まえ、今後事業者が取り組むべき対応を整理しました。

  • 「届け方」までが商品価値の一部に
    PwCやマッキンゼーの調査によると、世界中の消費者が物を買う際に「その商品が環境に配慮したものか」を重視するようになっており、企業の環境意識の高さも商品価値に影響するといえます。

  • サステナブルな配送・梱包の最適化
    製品そのものの改良には時間がかかりますが、「低炭素な配送オプションの選択」や「梱包の脱プラスチック化」は、着手のハードルが低く、サステナビリティ意識の高い消費者に選ばれる機会につながります。

  • 外部要因に左右されない物流基盤
    将来的な使用義務化を見据えたサステナブル配送(SAF)の導入は、国際情勢や災害などの外部要因により変動の激しい物流コストを安定化させる戦略のひとつです。 

弊社も越境EC事業者として、今後もサステナブルな配送を推進し、日本の優れた商品がより持続可能な形で世界へ届けられる未来を目指してまいります。

越境ECの最新トレンドやノウハウについて、以下の記事にて解説しております。貴社の海外展開をより確実なものにするために、ぜひ他の解説記事もあわせてチェックしてみてください。

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