目次
1. ペルーの市場概況
1-a. 人口
ペルーの総人口
ペルーの総人口は34,607,019人(2024年4月8日時点)です。
主要都市の人口(人)
都市名 |
人口(人) |
リマ |
7,737,002 |
アレキパ |
841,130 |
カヤオ |
813,264 |
トルヒーリョ |
747,450 |
チクラーヨ |
577,375 |
イキトス |
437,620 |
ワンカヨ |
376,657 |
ピウラ |
325,466 |
チンボテ |
316,966 |
クスコ |
312,140 |
1-b. 為替相場
出典:https://www.xe.com/currencycharts/?from=PEN&to=JPY&view=10Y
1-c. GDP
ペルーは漁業が盛んな国で、世界の漁獲量のほぼ10%を生産しています。天然資源は銅、銀、金、木材、魚、鉄鉱石、石炭、リン酸塩、カリウム、天然ガスなどがあります。通貨はソル(PEN)といい、1ソルは約41円(2024年5月8日現在)になります。
2. ペルーの経済成長遷移と消費者行動
2019年の貧困率は約20.2%で、農村部では40.8%以上が貧困に陥っていました。2000年以降、ペルーの総所得は 3倍に増加しています。しかし、農村部、アフリカ系ペルー人、先住民族、貧しいアマゾンや山岳地帯の人々よりも、都市部や沿岸部に在住している人の利益となっています。
ペルー人は合理的な消費者のため、購入の大部分においてブランドよりも価格と価値に重点を置いています。ペルー人は耐久消費財の場合、品質やブランド性などを重視しますが、日用品であれば、入手のしやすさと価格によって決定します。彼らは販売促進のキャンペーンや割引を好んでおり、EC業界の成長に貢献していますが、満足できないときは不平を言う可能性もあります。
2-a. ECのトレンド
インターネットを利用している20歳以上のうち、90%が少なくとも1回はネットショッピングをしたことがあります。
ネットショッピングを利用している人数は1,250万人を超え、そのうち860万人がスマートフォン(または携帯電話)を使用し、360万人がパソコンを使用しています。中でも、電化製品、衣類、靴はネットショッピングのトップのカテゴリです。
ペルーで人気のあるECプラットフォームには、Mercado Libre、OLX、Linio、Falabella、Ripley、Platanitos などがあります。
3. EC市場に関する洞察
3-a. ペルーのEC市況
ペルーにおけるECの成長率は年間42%と予測されています。小売部門はEC市場シェアの53%を占めています。支払い方法は多様ですが、銀行へのアクセスが限られているため、代金引換(現金)が市場シェアを占めています。
インターネットの普及率は70%で、商売のほとんどがスマートフォンを使っています。
ECで利用頻度の高い商材(2021年度)
- 航空会社とホテル: 22%
- 家庭用品や家具: 16%
- おもちゃ、DIY & ホビー、ヘルス & ビューティー: 各 13%
- 電化製品: 12%
オンラインを利用する際の支払い方法
- クレジットカード:35%
- デビットカード:33%
- デジタルウォレット:22%
- 銀行振込:7%
- 現金支払い:3%
3-b. ペルーにおけるSNSと広告
SNSは消費者にリーチするための主要なチャネルであり、Facebookが最も好まれるプラットフォームです。Instagramは4番目に多く使用されているSNSであり、都市ユーザーの 42%に達しています。
3-c. ビジネス向けの重要なポイント
- ペルー市場に対応するには、企業は品質を優先することが大切です。プロモーションを通じて価値を提供し、モバイル端末を使用したECに対する強いこだわりを持つ必要があります。
- Culqui、Mercado Pago、Yape、および頻度は低いもののPayPal、PayU、PagoEfectivo、Pay-me、Niubizなどの一般的な支払い方法を導入することで、ペルーの消費者のアクセシビリティを向上させることができます。
- SNS、特にfacebookやInstagramを広告に活用すると、市場リーチを大幅に拡大できます。
出典
- https://www.lloydsbanktrade.com/en/market-potential/peru/marketing
- https://www.mdpi.com/2071-1050/14/16/9965
2022年に発表された論文
ペルーでは、服におけるサステナビリティに関心が高まっています。 - https://www.payretailers.com/en/peru-tops-the-list-of-growth-and-development-of-e-commerce-in-latam/
- https://www.trade.gov/country-commercial-guides/peru-ecommerce
4. ZenMarketにおけるペルー市場の洞察
4-a. 配送方法
ペルーの顧客は船便を一番利用する傾向があります。主に費用対効果が高いため、ZenMarketのペルーへの出荷の約65%を占めています。
AVIA Smallは二番目に人気のある配送方法で、ペルーへの配送のうち22%が利用しています。他のオプションと比較して手頃な価格であることも人気の理由です。
また、ペルー人はヨーロッパやアジアからの長い輸送時間に慣れています。彼らは高いレベルの忍耐力を示しており、送料が安くなるのであれば、荷物を長く待っても構わないと考えています。
4-b. 購入傾向
ZenMarketの中でもよく購入されるサイト
Yahoo!オークションは、幅広い商品で知られるペルーユーザーの間で好まれるショッピング プラットフォームです。メルカリは僅差で二位にランクインされていますが、ユーザーはこのプラットフォームでの支出が少なくなる傾向があり、安い商品を好む傾向があります。
製品傾向
日本の中古品の価値と品質が高いことから、ペルーユーザーの間では中古品をよく購入する傾向があり、需要が高いです。
Yahoo!オークションのトップカテゴリー
アニメグッズ、プラモデル(プラモデル)、レトロゲーム商品など
4-c. 購入品データ
過去3か月間に出荷された製品を見ると、次の分析を行うことができました。
- 約50%がプラスチックのフィギュア(アニメ)
- 約12%は「不明」アイテム(チャットGPTでは分類できなかったもの。)
- 約9%はゲーム、コンソールなどの「ゲーム」関連
そして、以下の順でよく購入されています。
- 本
- おもちゃ・ぬいぐるみ
- 音楽とメディア
- 事務用品・文房具
- 家とキッチン
- 趣味や工芸品
- トレーディングカード
等
5. まとめ
ペルーのECの成長率は年間42%と予測されており、スマートフォンで利用できることやペルーで一般的に利用されている支払い方法を導入するなどして、アクセシビリティの高いEC展開を行うことが大切です。
定期的にキャンペーンを行い、クーポンを発行することで、ECの利用率を高め、日本の商品でペルー市場に対応するのであれば、耐久消費財であれば品質を、日用品であれば安さを重視しましょう。
また、SNSを利用したマーケティングやプロモーションを行い、様々なチャネルからペルー人の認知を高めることもポイントです。