2026/01/28
海外進出支援
コスメを海外に売るには?越境ECの手順と注意点をわかりやすく解説 3分で読めます
コスメを海外に売るには?越境ECの手順と注意点をわかりやすく解説 3分で読めます

目次

  1. なぜ今「コスメ × 越境EC」なのか?
    1. 世界に広がる“日本のコスメ”人気
    2. インバウンドから越境ECへ──コロナ後の構造変化
    3. 小規模でも始めやすい、低コストの国際展開手段
  2. 「コスメ 越境EC」の市場動向と売れ筋カテゴリ
    1. 地域別に見る「越境EC市場の成長性」
    2. 売れ筋カテゴリとユーザーの購買傾向
  3. 海外販売に必要な規制対応と認証
    1. 国ごとに異なる化粧品規制の壁
    2. 成分表示・パッケージ対応・多言語表記の重要性
    3. 越境EC特有の規制緩和の活用
    4. トラブル回避のためにやるべきこと
  4. 越境ECでコスメを販売する方法
    1. 自社ECサイトの構築:ブランド世界観を自由に伝えられる
    2. 越境ECモールへの出店:スモールスタートに最適
    3. 決済・物流・返品対応も成功のカギ
  5. 海外ユーザーに刺さるプロモーション戦略
    1. SNSとインフルエンサーは越境ECの生命線
    2. 国ごとのイベントに合わせたキャンペーン展開
    3. コンテンツ翻訳は直訳NG。文化適応が重要
    4. スモールスタートでも成功するためのコツ
  6. まとめ~今こそ挑戦すべき「コスメ越境EC」~

 

多くの企業が新たな販路として越境ECに注目しています。なかでも、日本製のコスメは品質の高さ・安全性・繊細な使用感などが海外ユーザーに評価され、スキンケアやメイクアップ用品、美容機器を中心にグローバルで人気を集めています。

一方で、国によって異なる化粧品の規制、物流・決済の壁、言語対応など、参入にあたっては乗り越えるべき課題も少なくありません。しかし、これらを戦略的に乗り越えることで、小規模事業者であっても世界中の顧客にリーチできるのが越境ECの魅力です。

本記事では、これから海外に向けてコスメ販売を始めたい経営者や事業担当者に向けて、市場動向・規制・出店方法・プロモーション・成功事例などを体系的に解説します。

1. なぜ今「コスメ × 越境EC」なのか?

日本製コスメのグローバル需要が拡大するなかで、越境ECはその販路を加速させる有力な手段となっています。

なぜ今このタイミングで海外販売を始めるべきなのか、その背景や市場の変化、越境ECが持つメリットについて整理します。

 

1-a. 世界に広がる“日本のコスメ”人気

日本製の化粧品は、長年にわたり高い信頼を築いてきました。肌へのやさしさ、成分の安全性、丁寧な製造工程、そして細やかなニーズに応える製品設計。こうした品質の高さが、アジア諸国をはじめ、欧米や中東市場でも注目されており、いまや「J-Beauty」という言葉が世界的に浸透するほどになっています。特に敏感肌向け製品やナチュラル志向のスキンケア商品は、健康・環境意識の高い国々で好まれる傾向にあります。

 

1-b. インバウンドから越境ECへ──コロナ後の構造変化

一時期は訪日観光客による「爆買い」が日本のコスメ需要を押し上げましたが、新型コロナウイルスの影響により、観光による売上が一時的にストップ。ところが、その代替手段として注目されたのが越境ECです。現地に行けなくても、日本のコスメを買いたいという強いニーズが、海外からのオンライン購入を後押ししました。

 

実際に、パンデミック以降、多くの日本企業がECシフトを進め、海外向け販売チャネルを拡大しています。越境ECは、今や一時的な代替手段ではなく、グローバル展開の常設チャネルとして再定義されつつあります。

 

1-c. 小規模でも始めやすい、低コストの国際展開手段

かつて海外展開といえば、現地法人の設立や輸出手続きなど、多大な資金とリソースを必要としました。しかし、越境ECなら、オンラインモールへの出店や自社ECの立ち上げ、SNSを活用した集客など、比較的低コストかつスモールスタートでの参入が可能です。特に日本では、ShopifyやBASE、ZenPlusなどの支援インフラが整備されており、ITや語学に自信がない企業でも始めやすい土壌が整っています。

海外での販路拡大を模索する企業にとって、今こそ参入へのベストなタイミングです。

 

 

2. 「コスメ 越境EC」の市場動向と売れ筋カテゴリ

越境ECで成功するには、ターゲットとなる市場の動向と、現地で求められている商品カテゴリを把握することが欠かせません。

主要な海外市場におけるコスメ需要の傾向や、実際に売れている商品の特徴を整理します。

 

2-a. 地域別に見る「越境EC市場の成長性」

まず注目すべきは、アジア市場の中でも特に存在感のある中国。同国の越境EC市場は約20兆円規模ともいわれており、世界最大級です。なかでもスキンケアや美白系の日本製化粧品は、安心・高品質のイメージが強く、特に20~30代女性から高い支持を得ています。

一方、東南アジア諸国(タイ、ベトナム、インドネシアなど)ではスマートフォン経由の購買が急増中で、中間所得層を中心に美容意識が高まっています。日本ブランドに対する信頼性が根強く、ナチュラル系やオーガニックコスメが好まれる傾向があります。

さらに欧米では、無添加、動物実験なし、エコパッケージなど、サステナブルな視点からの評価が重視される傾向があります。クリーンビューティやジェンダーレス商品への関心も高く、ユニセックス向けブランドの展開も注目されています。

 

2-b. 売れ筋カテゴリとユーザーの購買傾向

越境ECにおける人気商品は以下のように分類されます。

・スキンケア製品:化粧水・乳液・美容液などは定番であり、敏感肌向けや美白成分配合の製品が特に人気。リピート率も高い。
・メイクアップ用品:リップ・ファンデーション・マスカラなど。日本特有の繊細な発色やパッケージデザインが評価されている。
・ヘアケア・ボディケア:美容室仕様のプロフェッショナル製品が支持される傾向。
・美容機器・ガジェット:ヤーマンなどの美顔器をはじめ、ホームエステ需要に応える高単価商品の需要も安定。
・男性向けコスメ・ユニセックス製品:BULK HOMMEのようなメンズブランドの台頭により、性別問わず使える製品が世界的に注目されている。

また、価格帯においては「ミドル~やや高価格帯」の製品が売れやすい傾向があります。理由として、せっかく海外から取り寄せるなら質の良いものを買いたい、日本ブランドは多少高くても信頼できるという心理が影響しています。

加えて、SNS上で話題になった商品や、KOL(キー・オピニオン・リーダー)によるレビュー・紹介を経由して購入に至るケースが多く、感情や共感を喚起するストーリーテリング型の商品訴求も非常に効果的です。

 

 

3. 海外販売に必要な規制対応と認証

越境ECでコスメを販売する際に最も見落とされやすいのが、国ごとの化粧品規制への対応です。製品自体に問題がなくても、表示ルールや成分規制に違反していれば、販売停止や輸入拒否につながる可能性があります。

主要国における規制の概要と、スムーズに販売を進めるための対応ポイントを解説します。

3-a. 国ごとに異なる化粧品規制の壁

コスメは国によって分類や定義が異なります。日本では化粧品として販売できる成分が、他国では医薬品に該当する場合や、特定の成分が禁止リストに含まれている場合もあります。

たとえば中国では、2021年に施行された化粧品監督管理条例により、販売前にNMPA(国家薬品監督管理局)の登録や申請が必要となる場合があります。輸入通常ルートでは、現地責任者の設置や製品検査などの手続きが必要ですが、越境ECを通じた販売であれば一部の規制が緩和されるケースもあります。

EU諸国ではEU Cosmetics Regulationに基づき、禁止成分の厳格なチェックや、動物実験の禁止、製造元や責任者の明記が義務付けられています。アメリカではFDA(食品医薬品局)の審査対象ではありませんが、虚偽表示や医薬品的な効能表記には厳しい取り締まりがあります。

 

3-b. 成分表示・パッケージ対応・多言語表記の重要性

販売国によっては、成分をINCI(国際化粧品原料名)で表記することが求められることがあります。また、使用方法・警告文・保管条件・製造者情報などを現地言語で表示する義務も多くの国で定められています。

日本語パッケージのまま発送すると、税関で止められるリスクがあるだけでなく、消費者にとって不安要素になりかねません。販売先の言語に応じたラベルの差し替えや、製品説明書の翻訳対応を行うことが信頼性向上につながります。

 

3-c. 越境EC特有の規制緩和の活用

ここで注目すべきは、越境ECを通じた販売では通常の輸出入規制よりも緩やかな対応で済む場合がある点です。たとえば中国では、越境EC総合試験区からの個人輸入にあたる取引であれば、NMPA申請なしで販売が可能な制度があります。現在、この制度は22都市に拡大されており、特定モールを通じて販売すれば、許認可手続きの大部分をスキップすることができます。

ただし、「簡略化=ノーリスク」ではありません。一定の販売数量を超えると通常輸入扱いとなる場合もあるため、取り扱うモールの販売方式や取引区分を事前に確認することが不可欠です。

 

3-d. トラブル回避のためにやるべきこと

・販売国の規制・成分リストを事前に確認する(政府機関・JETRO・業界団体など)

・外部の専門機関や現地パートナーに確認を依頼する

・ラベル表示や商品説明を現地言語で準備する

・越境ECモールやプラットフォームが提供する規制サポートを活用する

規制を軽視して販売を始めると、後から大量の商品が販売停止になるリスクがあります。一方、必要な準備を整えておけば、海外の消費者にも信頼できるブランドとして受け入れられ、長期的な顧客獲得へとつながります。

 

 

4. 越境ECでコスメを販売する方法

越境ECを始めるとき、多くの事業者が最初に悩むのがどの手段を選ぶべきかという点です。大きく分けて、自社でECサイトを構築する方法と、既存のモールに出店する方法の2つがあります。

 

4-a. 自社ECサイトの構築:ブランド世界観を自由に伝えられる

自社サイトの最大のメリットは、ブランドの世界観や価値を自由に表現できる点にあります。デザインやUI、購入体験、コンテンツの配置などを独自に設計することができ、ファンとの関係構築にもつながります。

近年では、ShopifyやBASEを使えば、海外販売に対応した多言語・多通貨ECサイトを低コストで構築することが可能です。また、独自ドメインを活用すればSEO施策との相性も良く、検索エンジンからの流入を長期的に強化できます。

一方で、集客や配送、決済などをすべて自力で整える必要があるため、販売初期に手間がかかるのが難点です。アクセスを集めるためには、SNS運用や広告、インフルエンサー連携などのマーケティング活動も欠かせません。

 

4-b. 越境ECモールへの出店:スモールスタートに最適

モール型の越境ECは、海外ユーザーが既に集まっているプラットフォームに出店する方式です。代表的な例として、Tmall Global(中国)、Shopee(東南アジア)、ZenPlus(日本発)、Amazon Globalなどがあります。

モールに出店する最大のメリットは、集客・決済・配送などのインフラがすでに整っており、初期投資を抑えたスピーディーな立ち上げが可能な点です。特にZenPlusのように、日本語対応のままでも海外販売が可能なモールであれば、言語や法規制のハードルが低く、初めての越境ECに向いています。

ただし、モール内での競争は激しく、商品ページの作り込みやレビュー対策、モール内広告の活用が売上を左右します。また、プラットフォームによって手数料体系や出品条件が異なるため、自社の商材や戦略に合ったモールを見極めることが重要です。

 

4-c. 決済・物流・返品対応も成功のカギ

越境ECを成立させるには、商品を売るだけでなく、決済・物流・アフターサポートの体制を整えることが不可欠です。

 決済

国によって好まれる決済手段は異なります。中国ではAlipayやWeChat Pay、欧米ではクレジットカードやPayPal、東南アジアでは銀行振込やコンビニ払いが主流です。現地で主流の決済手段を導入することで、カゴ落ち率を下げることができます。

■ 物流

越境ECでは、配送日数・追跡の有無・関税対応が購買率に直結します。国際配送に対応した物流代行サービス(ZenLink、DHL、EMSなど)や、モールが提供する一括物流ソリューションを活用すると安心です。

■ 返品対応

返品・返金ポリシーを事前に明示し、トラブルが起きた際に迅速に対応できる体制も整えておきましょう。言語サポートや現地対応が難しい場合は、カスタマーサポートを外部に委託する選択肢もあります。

このように、自社サイト・モール出店のいずれを選ぶにせよ、販売チャネルの特性と必要な機能を理解し、商品やリソースに合った方法で展開することが重要です。

 

 

5. 海外ユーザーに刺さるプロモーション戦略

どれほど良い製品であっても、その魅力が正しく伝わらなければ購入にはつながりません。越境ECでは、文化も消費行動も異なる国のユーザーに向けて“刺さる”プロモーションを行う必要があります。

5-a. SNSとインフルエンサーは越境ECの生命線

海外展開において、SNSマーケティングは最も費用対効果の高い施策の一つです。特にコスメ分野は「ビジュアルで伝えやすい」「レビューとの親和性が高い」「SNSから直接購買に移りやすい」などの特性があり、SNSとの相性が抜群です。

InstagramやTikTokでは、製品の使い方やビフォーアフター、パッケージの美しさを視覚的に訴求する動画・リールが有効です。美肌加工やフィルターを使った投稿よりも、リアルで自然な映像の方が信頼されやすい傾向にあります。

特に中国市場では小紅書(RED)やWeChat、Weiboなど現地特有のSNSが主流であり、KOL(キーオピニオンリーダー)やKOC(一般消費者による発信)とのコラボが重要です。中堅KOLを活用した“リアルな体験談”スタイルの投稿が、高い反応率を示す傾向があります。

 

5-b. 国ごとのイベントに合わせたキャンペーン展開

各国では、文化的・宗教的な行事や大型セール期間に購買が集中するタイミングがあります。

・中国:独身の日(11月11日)、春節、618セール

・東南アジア:ラマダン後のセール(マレーシア、インドネシアなど)

・欧米:ブラックフライデー、クリスマス、バレンタイン

こうしたイベントに合わせて、限定セット商品や割引、送料無料キャンペーンを組み合わせることで、購入動機を高めることができます。また、日本からの直送、数量限定、ギフト包装といった付加価値も海外ユーザーに響きやすいポイントです。

 

5-c. コンテンツ翻訳は直訳NG。文化適応が重要

商品説明や広告文の翻訳には、機械翻訳ではなくネイティブによる“ローカライズ翻訳”が必要です。日本語独特の表現や敬語はそのままでは伝わらないだけでなく、不自然な文章が信頼感を損なう原因になります。

たとえば、「美白」という言葉は欧米では人種的な配慮が必要とされ、「明るく透明感のある肌」などと表現を変える必要があります。また、商品名やブランドストーリーも、現地の文化や価値観に寄り添った言い回しで再構成することで訴求力が大きく変わります。

さらに、カスタマーレビューやFAQ、使用方法の動画なども多言語で整備しておくことで、購入前の不安を解消し、コンバージョン率を高めることができます。

 

5-d. スモールスタートでも成功するためのコツ

限られた予算や人手でも、以下のような施策を組み合わせることで成果を出すことが可能です。

・1カ国に絞ってSNS広告・インフルエンサー連携を集中させる

・商品ジャンル別に特化したハッシュタグを活用する

・Google翻訳をベースにしつつ、ネイティブにレビューを依頼して調整する

・ShopifyやZenPlusで用意されたテンプレート翻訳をカスタマイズする

初期段階では、どの国で反応があるか、どの施策が最も効果的か、といった点をテストしながら仮説検証を繰り返すのがポイントです。

 

 

6. まとめ~今こそ挑戦すべき「コスメ越境EC」~

国内市場の成熟や少子高齢化が進むなかで、海外に目を向けることは、企業の持続的な成長にとって重要な一手となっています。なかでもコスメは、品質の高さや繊細な使用感が海外で高く評価されており、日本発ブランドにとって非常に有望なカテゴリです。

越境ECの構築には、国ごとの規制や物流、言語・決済対応など乗り越えるべき壁もありますが、正しい戦略と信頼できるパートナーがいれば、中小企業でも世界市場に挑戦することが可能です。

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