2025/09/10
越境EC
【越境EC】ECカートシステムとは?種類や機能を解説 2分で読めます
【越境EC】ECカートシステムとは?種類や機能を解説 2分で読めます

目次

  1. ECサイト運営に欠かせない「ECカートシステム」とは?
  2. 快適な購買体験を提供するECカートシステムのメイン機能
    1. カート機能
    2. 決済機能
    3. 受注管理機能
    4. 商品管理機能
    5. 顧客管理機能
    6. 販促管理機能
    7. 分析・レポート機能
  3. ECカートシステムの種類と特徴
    1. ASP型ECカートシステム
    2. パッケージ型ECカートシステム
    3. クラウド型ECカートシステム
    4. オープンソース型ECカートシステム
  4. 越境対応ECカートシステムの選び方
    1. 国内向けECカートシステムを越境化
    2. 越境EC専用カートシステムの導入
    3. 自社に最適な越境ECカートシステムを選ぶために
  5. まとめ:最適なECカートシステムで持続可能なEC運営を実現

 

日本国内市場での電子商取引市場(BtoC-ECおよびBtoB-EC)の市場規模が拡大する中、多くの企業がリアルショップでの販売だけでなく、オンライン上での販路拡大を模索しています。ECサイトを効果的に運営するために、多種多様なサービスが提供されていますが、その中でも、スムーズな購買体験を実現する鍵となるのが、「ECカートシステム」です。ECカートシステムは、オンライン上でユーザーが買い物をする上で欠かせない機能を搭載しており、ECサイト上で広く導入されています。

本記事では、ECカートシステムの基本的な知識から、越境ECを検討している方にとって最適なシステムを選ぶ方法について解説。すでに国内向けのECサイトを展開している方にとっても、役立つ内容をお届けします。

 

1. ECサイト運営に欠かせない「ECカートシステム」とは?

ECカートシステムは、ECサイト上でユーザーが商品をカートに入れて購入手続きをし、決済するまでの一連の流れを行うためのソフトウェアです。実店舗での買い物における「カート」や「レジ」に相当し、ECサイトを運営するうえで欠かすことのできない機能です。システムを導入することで、ユーザーには快適な購買体験を、出品者には業務の効率化を提供します。

ECカートシステムを導入せずにオンラインで販売する方法として、Amazonや楽天市場などのECモールに出品する方法があります。この場合、すでにモールにカート機能が備わっているため、自社でカートシステムを導入する必要はありません。
しかし、単独でECサイトを展開する場合には、ECカートシステムを導入する必要があります。その際に、カートシステムを構築する方法として、大きく二つの選択肢があります。

一つは、システムを提供する会社(ベンダー)のサービスを導入する方法です。これらのカートシステムには、商品登録、注文処理、決済など販売に必要な機能があらかじめ備わっており、プログラミングなどの専門知識がなくても、簡単に導入することができます。短期間かつ低コストでECサイトを開設することができることが、大きな特徴です。

もう一つは、既存のテンプレートやソフトを使用せず、ゼロからすべてのシステムを作り上げる方法で、これを「フルスクラッチ」と呼びます。自社専用の「オーダーメイドシステム」であるため、他のカートシステムにはない機能の搭載や新たなサービスの創出、作業効率アップのための自動化システムなど、柔軟なカスタマイズが可能です。

 

 

2. 快適な購買体験を提供するECカートシステムのメイン機能

ここでは、ECカートシステムの主な機能について説明します。サービスによって細かな機能は異なりますが、どのシステムにも搭載されている基本的な機能としては、以下のものが挙げられます。

2-a. カート機能

ユーザーが商品を選択し、購入手続きのために商品を「買い物かご」に追加(保存)するための機能です。数量の調整や削除、購入前の内容確認なども可能です。

 

2-b. 決済機能

クレジットカード決済、銀行振込、コンビニ決済、電子マネーなど、代金を支払う方法を提供する機能です。ユーザーの利便性を高め、購買完了率を向上させる役割を担います。

 

2-c. 受注管理機能

注文受付後の処理を管理する機能で、注文番号、日時、商品内容、顧客情報、発送状況などを一元管理します。過去のキャンセル・返品対応や注文履歴の検索・参照も可能です。

 

2-d. 商品管理機能

商品情報(商品名、価格、説明、画像、在庫数など)の登録・編集・削除を行う機能です。在庫状況の表示や、残り在庫の通知、カテゴリ別の分類表示なども設定できます。

 

2-e. 顧客管理機能

顧客の氏名、住所、連絡先、購入履歴、保有ポイントなどを管理する機能です。会員制ECサイトでは、ID・パスワードによるログイン機能や、再購入時の情報自動入力など、ユーザーの快適な買い物をサポートします。

 

2-f. 販促管理機能

ユーザーの行動履歴にもとづいたクーポン・ポイントの発行、メルマガ配信、セール情報の発信などを通じて、新規顧客の獲得やリピーターを育成するための機能です。

 

2-g. 分析・レポート機能

売上データやアクセス数、顧客の購買行動などを集計・可視化する機能です。日別・月別などのレポートを作成し、販売戦略の立案や改善に活用することができます。

これらの基本的な機能は、ECサイトを円滑に運営するうえで欠かせない要素であり、ユーザーにとっても快適な購買体験を提供する重要な役割を果たします。

 

 

3. ECカートシステムの種類と特徴

ECサイトでの買い物の際に必要な機能がそろう、ECカートシステム。システムを構築する方法は、システムを提供する会社(ベンダー)が提供するサービスを導入する方法と、フルスクラッチ型の二つの方法があると説明しました。

ここでは、ベンダーが提供するサービスについて、種類ごとに特徴、メリットとデメリットを見ていきます。

3-a. ASP型ECカートシステム

ASP型ECカートシステムは、ベンダーが提供するクラウド上のシステムを利用してECサイトを構築する方式です。サーバーの準備やシステムのインストールが不要で、インターネット環境とブラウザがあればすぐに利用できます。

メリット:

  • 初期費用・月額利用料が安く、低コストで運営できる
  • 専門知識がなくても、短期間で簡単にサイト構築が可能
  • サーバー管理やバージョンアップなどはベンダーが対応

デメリット:

  • カスタマイズの自由度が低く、機能の追加や変更に制限がある
  • デザインの自由度も低く、独自性が低くなる場合がある
  • ベンダー側の障害やサービス停止に影響を受けやすい

 

3-b. パッケージ型ECカートシステム

パッケージ型ECカートシステムは、ベンダーが提供するソフトウェアを購入し、自社サーバーにインストールして使用する方式です。サイト運営に必要な機能が充実しており、さらに企業ニーズに応じた柔軟なカスタマイズも可能です。

メリット:

  • 機能が多彩で、ニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能
  • 自由度の高いデザイン設定で、オリジナリティを表現できる
  • ベンダーが導入・運用をサポートしてくれる

デメリット:

  • 初期費用やライセンス料、インフラ・サーバー整備などの費用が高額になる
  • システム構築に時間がかかり、短期間での立ち上げが難しい
  • メンテナンスやアップデートを自社で行うため、専門的な技術が必要

 

3-c. クラウド型ECカートシステム

ベンダーが提供するクラウド上のシステムを利用してECサイトを構築しますが、ASP型と比較するとカスタマイズの自由度が比較的高く、拡張性が高いことが特徴です。

メリット:

  • 専門知識がなくても、サイトの構築と運用が可能
  • サーバ管理やアップデートなどはベンダー対応で、常に最新バージョンを利用できる
  • オプション機能や連携機能が比較的充実している

デメリット:

  • ASP型と比較すると、初期費用やライセンス料などが高額になる
  • ソースコードが開示されないため、自由なカスタマイズはできない
  • ベンダー側の障害やサービス停止に影響を受けやすい

 

3-d. オープンソース型ECカートシステム

オープンソース型ECカートシステムは、ソースコードが公開されており、誰でも自由に使用・改変できるシステムです。
ライセンス費用がかからず、技術的な知識がある企業や開発者に向いています。自社の要件に応じて、パッケージ型よりもさらに柔軟なカスタマイズが可能です。

メリット:

  • ソフトウェアは無料で使用可能(ライセンス費用不要)
  • カスタマイズの自由度が非常に高く、豊富なプラグインで機能拡張が可能
  • 世界中にユーザーが多く、コミュニティから情報や支援を得やすい

デメリット:

  • システム構築・運用に専門的な知識を要する人材が必要
  • サーバーやドメインの準備・インストールも自社で対応が必要
  • メンテナンスや強固なセキュリティ対策を自前で行う必要がある

 

 

記事のこの部分は登録ユーザーのみが閲覧できます

続きを読むには登録してください。
ログイン