2025/08/20
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越境ECにおける市場調査|「越境ECの未来を考える」オープニングセミナー【前編】 1分で読めます
越境ECにおける市場調査|「越境ECの未来を考える」オープニングセミナー【前編】 1分で読めます

2025年2月20日、ZenGroup株式会社(以下ZenGroup)主催の「越境ECの未来を考える 2025」を開催しました。本イベントでは「Used in Japan」をテーマとし、業界をリードする企業の皆様によるセミナーとパネルディスカッションが行われました。

近年、世界的にサステナブルな消費やエシカルな購買が重視されるなか、日本のリユース市場はますます注目を集めています。日本の中古品は品質の高さ、丁寧なメンテナンス、豊富な流通量といった特徴から、海外からも高い信頼を得ています。

そこで越境ECをトータルサポートするZenOneでは、全二回にわたり、登壇セミナーでZenGroup代表コーピル・オレクサンドルがお話しさせていただいた内容をわかりやすくご紹介していきます。

第一回目となる今回は、「越境ECの市場調査」についてご紹介いたします。

 

目次

  1. 創業11周年を迎えたZenGroup
  2. 越境ECの調査データ
    1. 2025年1月の実績
    2. 過去10年間の実績
    3. 販売アイテムランキング
  3. 人気を集める日本の中古品
    1. 中古品の割合の推移
    2. 買いたいバッグブランド
    3. 買いたいジュエリーブランド
  4. まとめ

 

1.創業11周年を迎えたZenGroup

2014年に設立されたZenGroupは、今年の4月で創業11周年を迎えました。現在は19言語に対応しており、世界の話者の約90%が住んでいる181の国と地域をカバーしています。地域別売上のシェアとして、約7割を北米とヨーロッパが占めていますが、最近では南米と中東のシェアも伸びています。

ZenGroupは複数の越境EC関連の事業を行っていますが、メイン事業は「ZenMarket」という購入代行サービスです。

海外在住の消費者が日本の商品を購入したいと思っても、会員登録や決済、海外発送などの障壁に直面し、自分で買うことが難しい場合があります。そこで、ZenMarketが購入を代行し、その橋渡しをします。顧客は「この商品を買ってほしい」とZenMarketにリクエストを送ります。次に、弊社が顧客の代わりにその商品を購入し、注文した商品が弊社の国内倉庫に届いたら、スタッフが海外向けに梱包して発送しています。

 

2.越境ECの調査データ

2-a. 2025年1月の実績

単月で約15億円分、約15万点の商品を、約1,600ものECサイトから購入しました。
この約1,600のECサイトには、ヤフオク、メルカリ、楽天、Amazonといった大手プラットフォームだけでなく、一般の方には聞き慣れないECサイトも多く含まれています。

 

2-b. 過去10年間の実績

創業から今日までの10年間で、買った商品の合計額は677億円にも上ります。約850万点の商品を購入して175の国と地域に送っており、空輸で送ることができない商品を除けば、日本のEC市場をほぼ網羅していることになります。

 

2-c. 販売アイテムランキング

販売アイテムランキングを見てみると、最も購入件数の多かった分野は「プラスチックフィギュア」で、これに続くのが「トレーディングカード」、「ぬいぐるみ」という結果になりました。
これは、日本のアニメや漫画、ゲームが世界中で人気を誇っていることを反映しています。

国別のデータを見ても、プラスチックフィギュアやトレーディングカードはトップ10に入っていることがわかります。

プラスチックフィギュアの中では、ポケモン、ワンピース、ドラゴンボールの人気が高いことが結果として出ています。

 

3.人気を集める日本の中古品

3-a. 中古品の割合の推移

2024年の1年間で弊社が取り扱った商品の中で、中古品の割合は約75%に上ります。これは、日本の中古品が海外の消費者にとって非常に魅力的であることを示しています。

また、2022年からの中古品の出荷割合のデータが示しているように、中古品の割合は増える傾向にあります。

このような中古品の人気を受け、弊社が運営する越境EC モール「ZenPlus」においても、中古のブランド品が人気カテゴリーとなっていました。そこで、今年の3月からブランド品専用の越境ECサイト「ZenLuxe」をローンチしました。

次に示すデータは、ZenLuxeの立ち上げに際して外国人顧客が求めるブランド品について収集したものです。

 

3-b. 買いたいバッグブランド

外国人顧客が買いたいバッグブランドのランキングでは、LOUIS VUITTONの需要が最も高く、続いて、CHANEL、GUCCI、HERMESの順となっています。

 

3-c. 買いたいジュエリーブランド

続いて、外国人顧客が買いたいジュエリーブランドの人気ランキングです。結果として、Tiffany & Co. が群を抜いてリードしていることが分かります。

越境EC市場を意識したリユース業を展開する場合には、買い取りの段階からこのような調査結果を活用すると、海外向けの売上の増加に繋がると考えられます。

 

4.まとめ

ZenGroupの調査から、海外プラスチックフィギュアやトレーディングカード、ぬいぐるみの購入件数が多く、世界中で日本のアニメや漫画、ゲームの人気が高いことがわかりました。また、リユース市場においては、2022年からの販売データから、中古品の出荷割合は年々増えており、日本の中古品が海外の消費者にとって魅力的であることを伺い知ることができます。

越境EC市場を意識したリユース業を展開する場合には、買い取りの段階から様々な調査結果を活用することが重要です。

第二回では、市場データや消費者の心理に基づいた「売れる商品の条件」についてご紹介いたします。 
ZenGroup株式会社では、越境EC業界に参入してから様々な課題を乗り越え、今後を予測し、いかに対応していくか、乗り越えていくかということを常に行ってきました。そして、現在は越境ECを考えている企業様のトータルサポートを行っています。

弊社が10年間で培った越境ECのノウハウや、海外への出店サポート、海外マーケティングなど、ニーズに合わせてご提案させていただきます。

もし、海外ユーザーが貴社のサイトを訪問していたり、海外からのお問合せが増えていたりするのであれば、越境ECを始めるタイミングとして非常に狙い目です。ぜひお気軽にお問合せください。

 

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